たくさんの質疑応答など,オンサイト・オンライン参加のみなさまありがとうございました。
大変貴重な勉強の時間をいただきました田岡先生に感謝申し上げます。
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研究セミナーのご案内
鉄はほぼすべての地球上の生命にとって必須の元素であり,その厳密な代謝制御機構は組織・ 細胞における恒常性の維持に必須です。細胞内における鉄の動態とその崩壊は疾患の発生メカニ ズムなどに密接に関わることから近年注目が集まっています。本セミナーでは,外界から鉄イオ ンを細胞の中に取りこみ,マグネタイト(磁鉄鉱)とよばれる鉱物の結晶によるオルガネラ構造 (マグネトソーム)を作る磁性細菌の,ユニークな生物学と最新の研究内容をご紹介いただきま す。
学生の皆さんの参加(会場・オンライン)も大歓迎です!ぜひご参加ください。
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日時:2025年3月27日(木)17:30-
場所:YU-MAIセンター A-1ルーム
*学生の会場参加,オンライン視聴歓迎です。オンライン視聴希望者はリンク先からご登録ください。別途視聴リンクを送信します。 登録フォーム:https://forms.gle/pMtMYosbqzjqfvxj9
「地磁気を感知する細菌がつくる磁気オルガネラの分子基盤」
田岡 東 (Azuma Taoka) 教授 (金沢大学 理工研究域生命理工学系・ナノ生命科学研究所)
動物から細菌に至るまでの多様な生物が地磁気を感知し,地磁気から得た方位や傾きの情報を生存戦略に利用している。生物がつくる磁気センサーの詳細は明らかにされていないが,磁性細菌では,マグネトソームと呼ばれる磁気センサーの働きをする細菌オルガネラについての研究が進展している。マグネトソームは,膜小胞とそこに特異的に局在する一群の蛋白質,磁鉄鉱結晶からなり,マグネトソームが細菌の細胞中央に直鎖状に配置されることでコンパスのように細胞に磁気モーメントを伝達する。マグネトソームは,分類門を超えて磁性細菌ゲノムに特異的に保存されたMam あるいはMms 等と呼ばれる数十種類の蛋白質によって形成される。私たちの研究室では,これらの蛋白質の役割や特性を調べることで,マグネトソーム形成の分子機構を理解することを目標にしている。 本セミナーでは,磁性細菌の特徴について紹介するとともに,マグネトソームの形成を担う蛋白質の機能解明を目指した研究の進捗について紹介する。
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